ここ15年でAIが大流行です。ということで、人工知能(Artificial Intelligence:AI)に関する話題です。
「Artificial Intelligence」と称する用語が世界で初めて使われたのが、1956年7~8月にアメリカのダートマス大学で開催された研究会です。
私は、1990年代に第二世代のAIに触れ、土木での研究開発に従事した事から、2010年以降の第三世代でも関わるようになり、トンネル岩盤評価へのAI適用研究を行いました。研究成果は実績紹介内の研究開発事例(岩盤評価 AI)/研究業績(JJSCE論文)/受賞歴(岩の力学連合技術賞)/知的財産(第6784239号)に示しています。
1990年頃、コンピュータ容量やOSの関係で単層のニューラルネットワーク(NN)すら学習に相当時間を要しました。当時のOSはMS-DOSで、メモリーは640kBと弱小でした。そのため、データを一時仮置し計算、さらにその結果を仮置し計算を何回も実行するなど工夫を施した事など遠い過去の苦労話です。当時、土木分野では、全く新しい話題であったため、NNやファジー推論、フラクタル次元など勉強はしましたが、実装はエキスパートシステムです。
当時作成したアプリは当然現在では動きませんが、中身の理論や考えは現代でも通用します。ちなみに、当時の開発環境はMS-DOSの亜種であるDOS 16Mです。それを駆使し、①岩盤分類、②計測から最終変形量とゆるみ域の評価、③2D弾塑性逐次掘削FEMを組み込んだ代物(畑浩二、吉岡尚也:トンネル支保工選定支援システムの開発、トンネルと地下、第27巻、1号、pp.65~71、1996.参照)です。
さて、現代に戻ります。2010年以降は機械学習が発達し、識別率が向上しています。アルゴリズムの進化も驚愕です。2012年には、上記①にAlexNetを適用した切羽評価AIを開発し、クラウドに実装しました。今後増々、複雑系アルゴリズムや理論が適用され的中率が向上していくでしょう。一方、AIに使われるようにならないようにしなければなりません。